これは裏を返せば、今までは証券組成の技術やブロックチェーン組成の技術があったとしても、成功に寄与しなかったということだ。ごく普通のウェブマーケティングを行って顧客を獲得することが、仮想通貨取引所の成功要因であったが、これからは変わってくる。

ブロックチェーンをいかに金融に活かすか、金融をいかにトークン化することができるか、これからは仮想通貨と金融商品との融合がどんどん進んでいく。このため、法律との間のコンフリクトをきちんと解決させるリーガル・エンジニアリング(法工学)、スマートコントラクトを実装するという意味でのブロックチェーンエンジニアリングといった能力を備えている会社・組織が勝つ。そういうマーケットになるだろう。

(つづく~「フィスコ仮想通貨取引所の今後 vol.3 ~FDAG代表取締役 八木隆二氏インタビュー~【フィスコ 株・企業報】」~)

【八木隆二 Profile】
2010年フィスコ入社。ネクス取締役(現ネクスグループ)、ジェネラルソリューションズ(現フィスコIR)取締役などを経て、2015年カイカ代表取締役会長に就任。2018年12月よりカイカ取締役会長と なる。現在、フィスコデジタルアセットグループ代表取締役を兼任。

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