「エルベ川のフィレンツェ」「百塔の街」など、数々の異名をほしいままにしてきた、東ドイツの古都ドレスデン。壮麗なバロック建築がひしめき合うドレスデン旧市街はもとより、日帰りで足を運べる近郊エリアにも、魅力あふれるスポットがあります。

そのひとつが、水上に浮かんでいるかのようなモーリッツブルク城。1546年にザクセン公モーリッツによって狩猟の館として建てられたもので、現在は博物館として公開されています。

ドレスデンからの日帰り旅行なら、ドレスデン・ノイシュタット駅からバスを利用するのが最も手軽な方法ですが、ぜひ一度は体験してみてほしいのが、森の中を走り抜けるSL旅。

ドレスデン郊外には、130年以上の歴史を持つSL(蒸気機関車)「レスニッツグルント鉄道(Lößnitzgrundbahn)」が、今も現役で走っているのです。

レスニッツグルント鉄道の運行区間は、全長16.6km。途中11カ所に停車しながら、森や住宅街の中をガタゴト走ります。非日常にどっぷり浸かれるレトロな列車旅は、鉄道ファンならずとも特別な体験になること間違いなし。

レスニッツグルント鉄道の発車駅は、ドレスデン中央駅からSバーン(近郊列車)で8~15分のところにある「ラーデボイル・オスト(Radebeul Ost)」。そこからSLのレスニッツグルント鉄道に乗り換えて、ラーデボイル・オスト駅からモーリッツブルク駅までは、所要約30分。モーリッツブルク駅からモーリッツブルク城までは、徒歩20分程度です。

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