日本各地にはそれぞれの街や地域の方々がこよなく愛し、磨き上げられてきた絶品グルメが必ず1つや2つ存在する。

しかしその絶品グルメは、ほとんどの場合地元の人にとっては「常識」や「当たり前」のため、その街や地域以外の人にはなかなか知られることがないのが、現状である。

例えば、愛知県・安城市にある「北京本店の北京飯」広島県・広島市にある「陽気のラーメン」石川県・金沢市にある「グリルオーツカのハントンライス」新潟県・新潟市にある「みかづきのイタリアン」大阪府・大阪市にある「かどやの豚足」長野県・上田市にある「日昌亭の焼きそば」北海道・札幌市にある「だるまのジンギスカン」などなど、さまざまな美味しいグルメがキラボシのごとく日本各地に輝きを放って存在している。

今回はそんな絶品の地方グルメの中から、松阪牛で有名な三重県松阪市が誇る牛肉ではないソウルフードの1つをご紹介したい。

お店の名前は「不二屋(ふじや)」だ。

・1929年(昭和4年)創業の中華そば、焼きそば専門店、それが「不二屋(ふじや)」
こちらのお店、なんといまから92年前の創業1929年(昭和4年)という歴史ある名店。

1929年(昭和4年)といえば、日本国内では、寿屋(現サントリー)が国産ウイスキーをはじめて販売開始し、大阪梅田に阪急百貨店がオープン、日本航空によって定期旅客飛行がスタートするなど、現在の私たちにも通じる出来事が多く起きた時代。

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