今月27日予定される安倍晋三元首相の国葬について、東京都江東区のイベント会社「ムラヤマ」が1億7600万円で落札したことが2日、国の入札情報で分かった。入札したのは同社だけだったことを共同通信が報じ、Twitter上では「安倍氏国葬の企画・演出」が日本のトレンドとして、「受注企業」「設営業者」がトレンドトピックスとして急浮上している。
この日の共同通信の報道によると、ムラヤマは2015年3月以降、5年連続で、安倍元首相が在任中に主催した「桜を見る会」の会場設営業務を一般競争で落札。17~19年の「桜を見る会」では、いずれも入札前にムラヤマと内閣府が打ち合わせしていたことが発覚し、野党から批判されていた。同社は他に、中曽根康弘元首相の内閣・自民党合同葬や東日本大震災10年の追悼式などの会場設営や運営業務なども落札。ムラヤマの広報担当者は国葬について「通常の業務の一環として入札した」と話したという。
安倍元首相の国葬は27日、日本武道館で開催される予定で、経費は全額国費で賄われるため、市民団体が国葬の差し止めを求めて提訴している。直近の報道各社の世論調査でも賛否は分かれ、毎日新聞と社会調査研究センターの全国世論調査(8月20・21日)では、反対は53%で賛成は30%。フジテレビ系のFNN調査(8月20・21日)でも反対が51.1%で賛成は40.8%。テレビ朝日系のANN調査(8月20・21日)も反対51%で賛成34%といずれも「国葬反対」が賛成を大きく上回るという結果になっている。
同記事が報じられるとTwitter上には落札に関連するワードがトレンドとして急浮上し、ネット上には「吸い上げた税金はどんなふうに使ったっていいって考えてる政府自民党。こんなの俺たちの政府じゃない!」「どこまで国民をバカにすれば気が済むのか?国葬にジャパンライフや統一教会、吉本芸人でも呼ぶつもり?アホらしい」「ここしか入札してないってナニ」「桜を見る会の業者が国葬を受注。自民党にベッタリだと儲かりまんなぁ。出所は税金ですが」「自民党のクズっぷりが清々しい」「税金の私物化ここに極まれり」など、さまざまな意見が寄せられていた。