9月13日放送の『ひるおび』（TBS系）が、自民党の旧統一教会（世界平和統一家庭連合）との関わりについて所属国会議員を対象に行った“点検”結果について激しく非難する場面があった。

点検結果を受け、自民党は所属する国会議員379名のうち179名が何らかの接点があったと明らかにし、そのうち121名の氏名を公表。しかし、関係性を認めているにも関わらず氏名が公表されなかった者もおり、自民党から不満を持ったり疑心暗鬼になったりする議員が出てきているという。

番組では、世界平和統一家庭連合を問題のない組織と認識していたことから選挙ボランティアを受け入れていたことを認め「今後改めていきたい」と語った斉藤洋明衆院議員と、教団の“賛同会員”であることを認めながらこれまで説明をしていない井上義行参院議員の氏名が同列に公表されたことについて、中堅議員から「選挙で何人にも来てもらったことが組織的支援というならみんな該当する」「正直者がバカを見たという話」という声が出ていると、朝日新聞の記事を紹介した。

これについて政治ジャーナリストの田崎史郎氏（72）は「自民党幹部の方とお話ししたときに、斉藤さんのような方はたぶんいっぱいいる。だからまさに正直者がバカを見たってことになる」と語り、党内からも批判が多い斉藤議員と同列に見られることは「不公平」だとコメント。一方で、ジャーナリストの大谷昭宏氏（77）は「どうやったっておかしいのは『正直者がバカを見た』というのであれば、不正直者を『あんた嘘ついてるだろ』と（明らかにすべき）」「そんな弱音を吐いててどうするんだ」と非難。

さらに、番組MCの恵俊彰（57）から“誰かが選挙スタッフとして頼んでいて、自分は知らないということが本当にある”ということもあり得るため「点検項目には『知らない』と書いて、実際には（スタッフとして）来てるというケースもある」と説明を受けると、大谷氏は「議員たるもの、この組織（の名称）が変わってて『知らなかった』というのは（理屈が）通らないと思うんですよね」とコメント。

そして「少なくとも日本は韓国に贖罪すべきだとか言ってスピーチしてて、そんなこと知らなかったって、日本国民にとっては大変な問題ですよ」と叱咤。「それで『正直に言ってバカ見ちゃった』って、そんなバカな理屈はないわけであって、じゃあ不正直をちゃんとしなさいよ！というのが筋じゃないですか」と、自民党内での対応を激しく批判していた。

「半数近くが旧統一教会と関わりがあった中で、それを自分たちで“点検”したと言われても信用性はゼロ。『旧統一教会との関係で自民党としては絶対に表に出せない名前があるのでは』『点検で良しとした自民党はいかに真実を隠そうとやっきのやり方だな』と声が上がるのも当然かと。旧統一教会との関係を本当に断つ気があるなら、早急に第三者を入れて調査するのが妥当でしょう」（政治記者）

この問題、自民党は関わりのあった議員の氏名公表だけで幕引きとするつもりだろうか。