1月30日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)に元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が出演。特殊詐欺について、警察がおとり捜査を行うよう提案したものの視聴者から多くのツッコミを集めている。

この日、番組では全国で相次いでいる強盗事件について報道。指示役と見られる男らは現在フィリピンの入管施設に収容されているが、施設から実行役に指示していた疑いがあるという。

なお、この容疑者の男たちについては、2019年に発生した特殊詐欺被害を主導した疑いもあり、警察庁からは逮捕状も出ていたとのこと。一連の事件をめぐっては、指示役らがSNSを使って実行役を募集していたことから、「闇バイト」が過激化したものという見方もある。

そんな中、スタジオ出演していた橋下氏は、「今、ネットの中での犯罪の勧誘行為がもうすごいんですよ。強盗だけじゃなくて殺人から薬物から性犯罪から」と言及。その上で、現在日本がおとり捜査が原則禁止になっていることに触れ、「ネットの中でおとり捜査をやんないと対応できないんじゃないですか?」と提案した。

橋下氏は、「捜査員がネットの中にウヨウヨいてですね、何か犯罪の勧誘行為のようなことをやると捜査機関が釣り上がってくるというようなことが抑止力に(なる)」といい、「もうそれしかないんじゃないかな」とコメントしていた。

しかし、この橋下氏の提案に対し共にスタジオ出演していた元警視庁刑事である吉川祐二氏(66)は「おとりという形で入っていくのは効果があるかもしれません」としながらも、「ただ、もしもおとりで入って犯罪を犯させてしまうと、共犯になる」と指摘していた。

「また、ネット上からも、『おとり捜査可でもいたちごっこだと思う』『おとり勧誘をしても捕まるのは受け子だけ。犯罪組織は動きにくくなるだけ』『勧誘行為自体は、違法じゃないですよね。違法じゃない行為を警察が取り締まれるのでしょうか?』というツッコミが集まっていました。橋下氏はおとり捜査ができるように法改正をすべきと訴えていましたが、例えおとり捜査を行えたとしても、そこで捕まえられるのはいずれにせよ末端の人間のみ。ネット犯罪の根本的な解決には繋がらず、疑問の声を集めたようです」(週刊誌記者)

橋下氏の発案はあまり多くの人には刺さらなかったようだ。