親の七光りで私立大学で良い教育を受けるというのは、真面目に受験する側からすれば迷惑な話だが、「実際には高校推薦やAO入試が本当に入学後の学力の担保になっているのかがまだ良く分からないし、大学への寄付金や、大口の共同研究も仕込んでくれそうな有力者の子弟を入れたいという動きがあることに変わりはない」(Y氏)との説明通り、おそらく当局やマスコミが本当にやる気を出すのであれば、日本の私立大学医学部の入学制度の闇は明らかになるのかもしれません。

「いや、実際には医学部定員が40名だとして、だいたい38名までは真面目に受験して突破してきた学生諸君です。毎年、変な入り方をするのは1名2名じゃないでしょうか。それさえも駄目だというなら今後は”自粛”になるかもしれませんけど、この辺は本当に不都合な事実なので、リスク取って報じるメディアも少ないでしょうし、他の医学部にまで当局も戦線を広げないと思いますよ」(X氏)

ある医療関係者は、自身の子弟3人をすべて同じ大学の医学部に入学させていました。お祝いの席で一言。「いや、まだまだ僕は働かなくちゃいけないんだよ。なんてったって、一人入れてもらうのに4,000万かかったからね」

いまでこそ、医師資格は花形ですが、高齢化社会がピークを超える2042年以降は病床余り、医師余りの時代に突入します。本当にご子息に医者を目指させていいのか、という問題も含めて、この事件はちゃんと見ておく必要があるのではないかと感じます。