先週、拙稿では隅田川にかかる橋について書かせてもらった。その中には上物の橋は架け替えられたが、その土台は140年以上経った今でも使われているものもある。橋そのものにいたっても70〜80年使い続けられているものはザラにある。それが大都会東京のど真ん中でだ。普段生活をしていると、そんなことには誰も気付くことはない。当たり前過ぎて関心すらなくなっている。

「政治の世界で公務員叩きは票になると評価されたのか、こうした削減が問題視されることもなく、むしろもっと削減すべしという方向で進んできた。しかし、実際には、すでに土木関係職員はこの20年間で大幅に削減され、町村部では土木技術職の職員がほとんどいないとう惨状だ。現場に専門知識を持っている人材が少なくなっている結果、ますます負担が重くなると同時に、対応に遅れや支障を引き起こす可能性も捨てきれない」

結局は政治の問題だが、それ以上に地球の環境が変化してきてしまっている。今までに経験のないという言葉が、当然のように使われるようになった今、政局に汲々としている暇はないのだと思う。

もういい加減に、未来100年を見据えた地に足をつけた政策議論をやってほしいものだ。このままでは100年も使えるこのような素晴らしいインフラを残してくれた先輩方に、申し訳なさすぎるし、それらもすでに限界に近付いている。

野党、与党を問わず、特に国政に携わる議員には今一度褌を締め直し、政局に偏らずに、地味であっても未来をしっかりと見据えた政策議論を展開してほしいと心より願う。

問題が起きてから対処するのも政治だが、問題を未然に防ぐのも政治だ。でも未然に防いだら目立たねぇからなぁ。

国民各位もしっかり勉強をして、その本質をしっかりと見抜けるようにならンとね。それはすべて自分たちの平和な日常にかかわってくるのだから。

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