■立ちはだかる壁「オーナー会議」、前澤氏はホリエモンと同じ轍を踏む!?

前澤氏の球界参戦にとって、最大の壁となってくるのがオーナー会議の存在である。野球規約には第6章の「参加資格」には専用球場の保持などのほか、参加したい年の前年の11月30日までにオーナー会議の承認を得なければならないことなどが記されている。

04年に近鉄が売られた際は、今回のZOZOTOWNと同じくスポーツ紙に交渉の事実を先にスクープされて表面化。当時球界の有力者だった読売新聞・渡邉恒雄氏とオリックス・宮内義彦氏による「10球団構想」に対し、選手会が大きく反発する流れがあった。

その際に悪評の立ったライブドア(当時の堀江貴文氏が代表取締役)はスポーツ紙に「近鉄買収」と奇襲的なパブリシティを行ったために、交渉の事実を先出しされた近鉄ほか球界関係者の反発を強く買い、球団買収に頓挫したどころか球界再編の芽を摘む動きになってしまった。この時、オーナー会議は加盟申請を出したライブドアと楽天のうち、楽天のみの正式参入を認める決定を下している。

SNSとマスコミ先行の買収交渉リーク、また堀江氏が「16球団化のキーマンを前澤さんに紹介しときましたよ」などと安易に呟いていることなど、頭の固い球界の旧勢力が苦虫を噛み潰してる様子は想像に難くない。

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