朝日新聞が8月27日、「朝日新聞デジタルの記事に『検索回避タグ』が設定されているとのご指摘について」というインフォメーションを発表した。ところが”お詫び”があるどころか、たったひと言「解除作業の漏れがあった」と苦しい言い訳をするにとどまり、ネット・SNSメディアではさらなる波紋を広げている。

このインフォメーションは、8月19日に発覚した「メタタグ騒動」に対するリアクションである。朝日新聞が2014年8月22日に掲載した、英語版の「吉田証言」虚偽訂正記事に、Google検索を回避する「noindex」「nofollow」「noarchive」という”メタタグ”が埋め込まれていたことを、SNSの有志が発見。他の記事でこのタグが見当たらなかったことから、「一応アリバイ記事は作ったが、それが拡散しないように工作していたのではないか」との疑念を生み、炎上をともなう騒動に発展していたのだ。

同紙は、上のインフォメーションの中で、14年8月22日に掲載された「特集 慰安婦問題を考える」の英文記事について、公開前にすべての「記事に検索回避タグを設定していた」のだと説明。そして、「社内の確認作業」を行った後に「タグを解除して」から一般公開をしているとしている。だが、なぜか該当の2本だけに「設定解除作業の漏れがあったことが分かりましたので、修正いたしました」と申し訳程度の釈明をしたのだった。

朝日の言う2本とは「吉田証言を取り消した記事」と「女子挺身隊と慰安婦の混同を認めた記事」だ。いったい、なぜ「慰安婦問題を考える」の特集の中で、都合よく”訂正の二本”だけが見落とされたのか。また、日本の名誉を貶めてきた、慎重を期すべき訂正記事にミスが起こってしまったことを詫びる一言もない。意図的な「情報操作」が行われていたとすれば、報道メディアの信頼性を揺るがせる重大な問題である。火付けは派手に、鎮火はこっそりでは済まない話ではないのか。

朝日新聞社は14年8月5日に慰安婦に関する吉田証言を虚偽と訂正する記事を掲載した。この時、同紙は「反省」はしても「謝罪」はしないと批判を集めた。だが、今回の一件では「反省」さえ感じられない。森友問題の際にエキセントリックなまで内部資料に踏み込み、熱筆を振るわれた朝日新聞記者の皆さんに、ぜひとも詳細な自社調査を行ってもらいたいものである。