三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が、リクルートHDとデジタル通貨に関連した共同出資会社を2020年に設立することが、4日付の日経新聞の報道により明らかとなった。リクルートが51%、MUFGが49%を出資する見通しで、両社は新会社設立に向けた契約を締結したという。

MUFGは独自デジタル通貨「coin」(通称:MUFGコイン)の開発を進めており、2019年後半にも実用化する方針を示していたが、単独での展開は難しいとみて戦略を転換。リクルートと組み、MUFGコインの運営を新会社に移すことで、早期サービスの開始を目指すようだ。

新会社では、MUFGが開発してきた決済やポイントサービスに使えるデジタル通貨の運営を行う。デジタル通貨はリクルートが展開する求人サービス、飲食店や美容室の予約サイト「ホットペッパー」や宿泊予約サイト「じゃらんnet」などの加盟店で使えるようにするという。

報道によれば、MUFGは行法の枠組みではない「資金移動業者」の資格を得てデジタル通貨を運営するとみられており、銀行口座からアプリに入金し、QRコードで読み取り支払いする仕組みとなるもようだ。

同報道に対し、MUFGは「両社において新会社設立の合弁契約書を締結したことは事実だが、現時点でそれ以外に決定した事実はない」とのコメントを発表している。