暗号資産(仮想通貨)交換業者のFXcoinは30日、2020年11月27日に住友商事との間で、住友商事グループ会社間の債権債務を、暗号資産(仮想通貨)リップル(XRP)を用いて決済する実証実験を実施したと発表した。暗号資産を用いた対大手事業会社の先日付取引は、本邦では初めての試みとなると伝えている。

実証実験では、住友商事がグループ会社との間で、試験的に債権債務をリップルで決済。住友商事はFXcoinとの間でリップルの値動きをヘッジするために先日付取引を行い、特定の日付でFXcoinにリップルを売却するという流れだった。なお、実験には住友商事のほか、住友商事グローバルメタルズ、SBIグループも参加したという。

FXcoinは、暗号資産について「その値動きの大きさから、今のところ投機対象の側面が強いと捉えられているが、当社が提供するXRPの先日付取引は、事業会社におけるXRP建の債権債務に係る価格変動リスクのヘッジ手段となる」として、「このことは、グローバルに展開する事業会社の活動において、将来XRP建の取引が拡大することにつながると期待される」とコメントしている。

今後については、「Swap市場を広げていくことで、暗号資産を建値とした取引の拡大に貢献していく」と述べている。