北ドイツのヴィスマールは、13世紀にリューベックなどからの移民が築いた港町。かつてはハンザ同盟の一員として栄えたことから、小さな町でありながら豪華な建物の数々が残っています。

ヴィスマールの町並みの特徴は重厚なレンガ建築。17世紀半ばから19世紀初頭にかけてスウェーデン領となったこともあり、どこか北欧の香りがする美しい町並みが広がっています。

町歩きの起点はマルクト広場。100m×100mの正方形の広場でひときわ存在感を放っている、青銅製の屋根がついた建築物は給水塔。これほど装飾性の高い給水塔はドイツ全土でも貴重な存在です。

ヴィスマール観光のハイライトともいえるのが、レンガ造りの教会群。ロケットのような形をした塔を残すマリエン教会や、赤茶屋根の世界遺産の町並みが一望できるゲオルグ教会、赤レンガの柱が並ぶ壮大な身廊をもつニコライ教会など、個性豊かな教会を訪ねてみましょう。

ヴィスマールの魅力は、世界遺産の町でありながらそれほど観光地化されておらず、穏やかな日常の雰囲気が感じられること。旧港の雰囲気はどこか日本の漁師町にも似ていて、なんだかほっとさせられます。

ドイツの世界遺産の町は、どれもが明確な個性とそこにしかない風景を残す貴重な存在。ドイツの世界遺産の町々に出かけたら、きっと知らなかったドイツの魅力が発見できるはずです。

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