3月6日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)に、元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が出演。自民党が武蔵野市などの東京18区で「女性限定で候補者公募」を始めたことについて好意的なコメントをし、視聴者から疑問の声を集めている。

自民党の東京都連が3日に発表した、この性別を限定した候補者公募。背景にはそもそも自民党の女性議員の割合が少ないこともあるという。

このことについて橋下氏は、「まさに賛否両論あるやり方なんですけれど、僕は賛成です」とコメント。その上で、「この自民党のやり方がいわゆるクオータ制というやつ。女性に一定、特権的に枠を提供するってやり方」と説明した。

橋下氏は、日本は国会議員や会社の経営層の女性の割合が少ないことを指摘。「増やさなければいけないっていうことをかれこれ20年、30年やって全然増えてこなかった」といい、「僕も昔は、『能力で選ぶべきで、男女でこういう形で分けるべきではない』と昔は僕は言ってたんですけど、20年経っても(男女比は)変わない」とバッサリ。

「こういう形で女性に一定の枠を提供して、まず女性の国会議員、女性の経営者層を増やして、その女性たちによって女性が働きやすいルールをつくる、そういうことが必要なのかなと思います」と言いつつ、今後、「女性の国会議員が一定の環境を整えて、女性が働きやすいルールを整えた後でこういう枠は撤廃すればいい」と自身の考えを明かしていた。

しかし、この発言に視聴者からは「別に女性の候補者の擁立も立候補も制限してない。それでも増えてこなかったのはそれこそ民意では?」「と言うことは能力では女性が選ばれなかった事になりますよね」「能力で選ぶべきと思っていたんでしょ?それで20年も変わらなかったのだから、それが正しい世界と思わないか?」というツッコミが集まっていた。

「クオータ制はノルウェーが発祥。現在多くの民主主義国家で取り入れられている施策で、議員候補もしくは議員の一定数を女性にするというもの。日本では正式に取り入れられておらず、耳馴染みのない人が多かったようです。とはいえ、クオータ制の問題点はやはり『逆差別』というポイント。自民党がそこについて説明しておらず、それを橋下氏がやみくもに賛成したため、疑問の声が集まってしまったようです」(政治記者)

多くの人が疑問を抱いているこの性別制限公募。まだまだ波紋を広げそうだ。