ドイツ南西部に広がる黒い森も、知る人ぞ知るかわいい街並みの宝庫。中でもゲンゲンバッハは花で彩られた歴史的な町並みから「宝石のような町」と称され、一度訪れれば誰もがたちまちファンになってしまう場所です。
この町のシンボルともいえるのが、ロココ様式と新古典様式の要素を取り入れた壮麗な市庁舎。11月末からはじまるアドヴェント期間中にはこの市庁舎が世界最大級のアドヴェントカレンダーに変身し、扉に扮した窓が毎日ひとつずつ開けられていきます。
市庁舎前を通るメインストリートから小路に入ると、そこにも雰囲気の良い通りが続きます。家の壁にブドウの木がはっている様子は、ワイン生産地ならでは。
特に趣のあるのが、「エンゲルガッセ」と呼ばれるエリア。町で最も美しいと言われているのがここで、ゼラニウムの飾られた家並みからはどこか素朴でほっこりとした優しさも感じられます。
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