肝心の西野氏はすでに始めた話を引っ込めるわけにはいかないのか、なぜかブログで「『すでに3億円の借金をしている』とも取れる表現をしてしまいましたが、記者会見でも申し上げましたとおり『3億円の借金ができるメドが立っている』ということで、これから借りる形となります」と釈明。つまり、まだ借金をしたわけでもないのに、借金をしたことにして募金を見切り発車したことになり、一層悪質で犯罪性が高いことを自分から書いてしまったことになります。こういうの、普通は所属事務所や弁護士と相談してから書くよなあという感じの自爆です。
また、同時に西野氏はブログでは「貯金がない」とも記述する一方、17年1月には西野氏は「お金の奴隷開放宣言」と称して、美術館のテーマとなった絵本『えんとつ町のプペル』を無料公開しています。おそらく、今回もそういう「ノリ」で美術館事業のための資金を集めることを思い立って、面白いと思って違法性に気づかずそのままやってしまった、ということなのでしょう。
常識的には、事業計画を公表するなどして出資を募るクラウドファンディングの形態をとれば問題ないところを、クラウドファンディング業者への手数料支払いが嫌なのか、自分の名前を冠した個人会社名義の口座に直接寄付を募る形を取っています。個人使途なら西野氏個人が所得税を、法人での事業として認められるようであれば法人税を集まった金額から支払わなければならないばかりか、事業性資金を寄付で募るというのは出資法にすら正面から違反する行為でありまして、なぜ吉本興業の弁護士に事前に企画相談するなどしなかったのか悩ましいところです。
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