尾張藩定本陣のため、宿場本陣や脇本陣に準じた設備となっており、武士や高貴な客を泊めるための創意工夫が凝らされた造りです。玄関から入って奥に進むと、付書院の雲形にデザインされた窓のある上段の間(座敷)が広がっています。

現在は国登録有形文化財になっていますが、旅館として営業を続けており、宿泊可能です。大黒屋に宿泊して、細久手宿から東へ向かって中山道を歩いて旅する方もいるとのこと。

詳細:大黒屋旅館(岐阜県瑞浪市日吉町7905-1)

琵琶峠の石畳

今回は、1日目午前中に細久手宿の大黒屋に立ち寄った後、車で大湫(おおくて)宿に移動して、大湫宿(瑞浪市)から大井宿(恵那市)までの約13.7kmのコースを歩きました。

大湫宿の西にある琵琶峠は標高540m、中山道美濃・近江路でもっとも高い峠です。今回は琵琶峠の西入り口から東入り口へ向かって進みました。

平成9年度から12年度にかけて整備された全長約730mの石畳は日本最長級で、瑞浪市を代表する史跡として多くの人が訪れています。道標や石仏、一里塚が昔のままに残り、山の中を旅する往時の中山道を体感できる場所です。

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