プレスリリース掲載やニュースサイト掲載をクライアントに提案する際、PR会社や広告代理店の担当者が確認しておきたいのが「PR表記」の扱いです。
クライアントからは、「PR表記は入るのか」「通常の記事のように見えるのか」「広告っぽく見えると不利ではないか」と聞かれることがあります。しかし、PR表記は単に目立たせるためのものではなく、読者への透明性や媒体運営上の説明責任に関わる重要な要素です。
本記事では、PR会社・広告代理店・制作会社の担当者向けに、プレスリリース掲載でPR表記が必要になる理由と、クライアントへ説明するときの実務ポイントを整理します。
PR表記とは何か
PR表記とは、記事や掲載情報が広告・PR・協賛・提供などの性質を持つことを、読者に分かるように示す表記です。
ニュースサイトやメディア上に掲載される記事には、編集記事、広告記事、タイアップ記事、プレスリリース掲載など、さまざまな形式があります。PR表記は、その掲載内容が通常の編集記事とは異なる位置づけであることを読者に示す役割があります。
実務上の基本整理:
PR表記は「不利な表示」ではなく、掲載内容の性質を読者に分かりやすく伝えるための表示です。代理店側では、クライアントに対して透明性のための表記として説明すると誤解を避けやすくなります。
PR表記の出方は媒体や掲載メニューによって異なります。記事タイトル付近、カテゴリ表示、本文冒頭、記事末尾など、どこにどのような表記が入るかは事前に確認しておく必要があります。
プレスリリース掲載でPR表記が必要になる理由
プレスリリース掲載でPR表記が必要になる理由は、読者に対して掲載内容の性質を明確にするためです。
企業や団体の告知、商品・サービスの紹介、キャンペーン情報などは、読者にとって有益な情報である一方、掲載主体や目的が明確でないと、通常の編集記事と誤認される可能性があります。
そのため、媒体側では、掲載メニューの性質に応じてPR表記や広告表記を設けることがあります。
- ✓ 読者に掲載内容の性質を分かりやすく伝えるため
- ✓ 通常の編集記事との違いを明確にするため
- ✓ クライアント提供情報であることを示すため
- ✓ 媒体の信頼性や透明性を保つため
- ✓ 掲載後の説明トラブルを避けるため
代理店担当者は、PR表記を「できれば避けたいもの」として扱うのではなく、「掲載の前提条件として確認すべきもの」として整理しておくことが重要です。
クライアントがPR表記を気にする理由
クライアントがPR表記を気にする背景には、「広告っぽく見えるのではないか」「記事としての価値が下がるのではないか」「報告資料に入れにくくならないか」といった不安があります。
特にPR会社や広告代理店が間に入る場合、クライアントから以下のような質問を受けることがあります。
- ✓ PR表記は必ず入るのか
- ✓ 記事タイトルにPRと入るのか
- ✓ 通常記事との違いはどう見えるのか
- ✓ クライアント報告ではどのように記載すればよいか
- ✓ PR表記があると掲載価値が下がるのか
このような質問に対しては、PR表記をマイナス要素として説明するのではなく、読者への透明性を確保するための表記として説明するのが実務的です。
クライアント説明の考え方:
PR表記は、記事の価値を下げるためのものではなく、掲載内容の性質を明確にするための表記です。掲載URLを報告資料に入れる際も、媒体上の掲載情報として整理できます。
PR表記を避ける前提で提案しない
プレスリリース掲載を提案する際に注意したいのは、「PR表記なしで掲載できます」といった説明を安易にしないことです。
媒体ごとに掲載基準や表示ルールがあり、掲載内容やメニューによってPR表記が必要になる場合があります。代理店側で先に「PR表記なし」と伝えてしまうと、後から媒体側の条件と合わず、クライアントとの認識違いにつながる可能性があります。
提案時には、以下のように確認前提で伝える方が安全です。
- ✓ PR表記の有無は掲載メニューや媒体側のルールにより確認が必要
- ✓ 表記位置や表示方法は媒体ごとに異なる
- ✓ 掲載可否や表示条件は、原稿・画像・リンク先確認後に確定する
- ✓ 読者への透明性を保つため、PR表記が入る場合がある
代理店担当者は、クライアントの希望を聞きつつも、媒体側の表示ルールを尊重した説明にしておくことが大切です。
PR表記と掲載URLの価値は分けて考える
PR表記があるからといって、掲載URLをクライアント報告に使えないわけではありません。
ニュースサイト上に記事として掲載され、掲載後のURLを確認できる場合、そのURLはクライアント報告、自社サイト、SNS、営業資料などで掲載情報を確認するためのURLとして活用できます。
ただし、代理店側では、掲載URLを過度な成果保証として見せないことが重要です。特に、PV数、外部配信、検索順位への影響などを保証するような説明は避けるべきです。
- ✓ 掲載URLは、掲載情報を確認できるURLとして整理する
- ✓ PR表記がある場合は、報告資料にもその前提を反映する
- ✓ PV数や外部配信を保証する表現は避ける
- ✓ SEO効果や検索順位上昇を保証する説明は避ける
掲載URLをクライアント報告に使う考え方は、以下の記事でも整理しています。
PR表記とnofollow・sponsoredはあわせて確認する
PR表記とあわせて確認したいのが、リンク属性の扱いです。プレスリリース掲載やPR掲載では、本文内リンクに nofollow や sponsored などの属性が付く場合があります。
クライアントから「リンクは入れられるのか」「SEO効果はあるのか」と聞かれることもありますが、代理店側では、被リンク効果や検索順位への影響を保証するような説明は避ける必要があります。
代理店側の注意点:
PR表記、nofollow、sponsored は、掲載条件や媒体方針に関わる重要な確認項目です。提案時には「リンクの扱いは媒体側のルールに従う」と説明しておくと、過度な期待を防ぎやすくなります。
リンク属性については、以下の記事でも詳しく整理しています。
クライアントに説明するときの文例
PR表記についてクライアントへ説明するときは、感覚的な説明ではなく、掲載上の前提として簡潔に伝えるとスムーズです。
以下のような文面が使いやすいです。
クライアント向け説明文例
ニュースサイト掲載では、掲載内容の性質を読者に分かりやすく伝えるため、媒体側のルールによりPR表記や広告表記が入る場合があります。
PR表記は、掲載内容の透明性を確保するためのものであり、掲載後のURLはクライアント報告資料や自社サイト、SNS、営業資料などで、掲載情報を確認するURLとしてご活用いただけます。
表記位置やリンク属性の扱いは、媒体側の掲載メニューやルールにより異なるため、原稿・画像・リンク先URLを確認したうえで正式にご案内します。
このように説明すると、PR表記を過度にネガティブに見せず、掲載条件として自然に共有できます。
掲載前に確認しておきたいPR表記チェックリスト
PR会社や広告代理店がプレスリリース掲載を進める際は、掲載前にPR表記の扱いを確認しておくと、クライアントとの認識違いを防ぎやすくなります。
掲載前の確認項目
- ✓ PR表記や広告表記は入るか
- ✓ 表記はどこに表示されるか
- ✓ 記事タイトル、カテゴリ、本文内のどこで確認できるか
- ✓ クライアント名や提供表記の扱いはどうなるか
- ✓ nofollow / sponsored などリンク属性はどうなるか
- ✓ クライアント報告資料ではどのように記載するか
これらを事前に確認しておけば、掲載後に「想定と違う」というトラブルを減らしやすくなります。
PR表記、nofollow、sponsored をまとめてクライアントに説明したい場合は、以下の記事も参考になります。
SEO目的だけの説明には注意する
プレスリリース掲載を提案する際、クライアントから「SEOに効果があるのか」「被リンクとして使えるのか」と聞かれることがあります。
この場合、代理店側では慎重な説明が必要です。プレスリリース掲載を、検索順位を上げるための手段や、被リンク獲得を目的とした施策として説明するのは避けた方が安全です。
代わりに、以下のように説明すると実務的です。
- ✓ ニュースサイト上に掲載情報を整理できる
- ✓ 掲載後URLをクライアント報告に使える
- ✓ 自社サイトやSNS、営業資料で掲載情報を紹介できる
- ✓ PR表記やリンク属性は媒体側のルールに従う
SEO目的だけで依頼しない方がよい理由は、以下の記事でも整理しています。
掲載料金や提案書にもPR表記の前提を入れる
PR表記の有無は、料金説明や提案書にも関係します。提案書に掲載費を入れる際は、PR表記や広告表記の扱いも確認事項として入れておくと、クライアントへの説明がしやすくなります。
特に、次のような項目は提案時に整理しておくと安心です。
- ✓ 掲載費に何が含まれるか
- ✓ 掲載可否は媒体確認後に確定すること
- ✓ PR表記や広告表記が入る場合があること
- ✓ リンク属性は媒体側のルールに従うこと
- ✓ PV数、外部配信、SEO効果を保証するものではないこと
掲載費を提案書に入れる考え方は、以下の記事でも確認できます。
掲載先選び全体の考え方も確認する
PR表記は、掲載先選びの一部です。プレスリリース掲載を検討する際は、PR表記だけでなく、掲載URLの使いやすさ、料金、原稿支給、掲載可否、リンク属性などもあわせて確認する必要があります。
PR会社・広告代理店の担当者は、以下の観点で掲載先を整理すると判断しやすくなります。
- ✓ クライアント報告に使いやすい掲載URLか
- ✓ 原稿支給で進めやすいか
- ✓ 掲載料金や追加費用を説明しやすいか
- ✓ PR表記やリンク属性を確認できるか
- ✓ 掲載可否や表現確認の前提が明確か
- ✓ 複数本や継続掲載にも相談できるか
掲載先選び全体の考え方は、以下の記事でも整理しています。
NEW'S VISIONのプレスリリース掲載について
NEW'S VISIONでは、PR会社・広告代理店・制作会社・広報支援会社のご担当者様向けに、プレスリリースや企業告知のニュースサイト掲載についてご相談を受け付けています。
一斉配信サービスではなく、NEW'S VISION上に記事を掲載するメニューのため、掲載後のURLをクライアント報告、自社サイト、SNS、営業資料などで活用しやすい形で整理できます。
完成原稿・画像素材・リンク先URLをご支給いただく形での掲載相談、編集部サポートが必要な案件、複数本掲載、継続掲載、サブスク月5本パックなど、案件の進行状況に応じてご相談いただけます。掲載可否は編集部判断となるため、内容や希望時期が決まっている場合は、事前に掲載条件をご確認ください。