ミクロフ近郊のぶどう畑から集められたぶどうは、このコンテナでワイナリーに運ばれてきます。大きなコンテナを使わないのは、下の方のぶどうが重さで押しつぶされるのを防ぐためとのこと。

スーパーマーケットなどで安価で販売されている大量生産のワインは、ぶどうから限界まで果汁を搾ろうとするから、どうしても渋みや雑味が出てしまうそうです。

しかし、このワイナリーでは、やさしくぶどうを圧搾するので、渋みや雑味が出てきません。家族経営の小規模ワイナリーだからこそできることなのだろうな、と感じました。

圧搾した果汁をタンクに移し、発酵させる過程を説明してくれるPetrさん。ここの人たちが同じ志を持ち、ワインの作り手として誇りを持ち、おいしいワインを作ろうと心を砕いている様子が伝わってきます。

ワインの作り手がこの地で尊敬を集める職種とされているというのも納得です。

ミクロフでは、毎年8月下旬~9月中旬にかけて、発酵途中のぶどうを原料としたアルコール飲料「ブルチャーク」を飲めます。いわばワインになる前の飲み物で、この時期だけのお楽しみです。

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